私は長い間、コミュニケーションに苦手意識をもってきました。
本書を読んで学んだことを整理してみたいと思います。
この本には「アサーション」という言葉が出てきます。 その意味は、違いを認め、気持ちの良いコミュニケーションを交わすための考え方とスキルだそうです。
まず、アサーション度チェックリストで自分の自己表現のタイプを調べてみました。
自己表現には次の3つのタイプがあるそうです。
・自己優先(攻撃的)
・他者優先(非主張的)
・自分のことをまず考え、他者も配慮(適切)
これによると、私は非主張的な傾向が強いことが分かりました。
アサーションの第一歩は、自分の気持ちを明確に把握し、出来る限り自分の気持ちを表現することであり、アサーションのスキルは訓練すれば身につくのだそうです。
自分自身のことでありながら、自分の気持ちを把握するのは意外と難しいように思います。 自分の気持ち、考え方をつかむ方法として、「私は」と主語をつけて文章を言うことが紹介されていました。
例えば、
「どうしよう」➡「私はどうしたらよいか迷っている」
「にらまれた」➡「私はにらまれたと思った」
「早くしなさい」と言いたい時は「私はあなたに急いで欲しい」
等です。
「アサーション」とは、自他の権利を侵さない限り、自己表現しても良いのです。
お互いの希望を述べ合う権利を大切にし、相互の確認をして歩み寄ろうとする、相互の歩み寄りなのです。
また本書では、「自分の思い込み」をチェック出来るようになっていますが、私の思い込みは、
「決して人を傷つけてはならない」というものでした。
私は人を傷つけないように配慮しながら、配慮の無い人をとても責めたくなる気持ちを抱えていることにも気づきました。
それは、これまで傷つけられてきたことが多くあり、それでも耐え忍んだ経験からきているのかもしれません。
しかし、耐えてばかりではいつか爆発してしまいます。 私はこれまで、我慢に我慢を重ね、爆発してしまったことが何度となくあるのです。
私としては、ここまで耐えたのだから当然だ、という気持ちがあるのですが、相手にとっては脅威となってしまっていたように思います。
私の今後の課題は、怒りは小出しにするようにし、怒りがマイルドなうちに、「何がいやか」「どうして欲しいか」を伝える努力をすることだと気付きました。
これまで、コミュニケーションが苦手だと自覚してきましたが、訓練することによって、アサーションのスキルは身につくという本書に励まされ、今後も失敗を恐れず、コツコツと努力していきたいと思います。